カードローン借り換え専用のローンのメリット・デメリット
カードローンは本人確認書類だけで申し込みOK、その上、通常の融資よりも短期間でスピード融資が受けられるのが魅力ですが、その反面、高金利という大きなデメリットが存在します。
⇒カードローンと他のローンの違いは?
高額借入でなければ金利面はさほど気にする必要はありませんが、高額借入となれば高金利は確実に大きな負担となってきます。
事実、高金利が影響して、いつまで経っても返済が終わらないという方は少なくないでしょう。
そんな方におススメなのが低金利なカードローンへの借り換えです。
特に高額借入している際には、低金利先への借り換えは支払利息を大きく軽減できるので、利用者の返済負担の軽減効果は大きなものになってくるでしょう。
そこで今回はそのカードローンの借り換えについて詳しく説明していくことにします。
カードローンの借り換え方法は2つある!
借り換えで満足のいく結果を得るためは、現在よりも低金利先に借り換えることが第一条件となってきます。
だからといって借り換え先はどこでもいいというわけではありません。
借り換え先となるのは下記のどちらかです。
・今よりも低金利のカードローンに借り換える
このどちらを利用するかで、借り換え後に得られる満足度が大きく変わってくるケースは少なくありません。
よって、これら2つの借り換え方法のメリット・デメリットをよく理解して、自分に合っているのはどちらの借り換え方法なのかをよく検討する必要があるのです。
それではこれら2つの借り換え方法について詳しく説明していきましょう。
借り換え専用ローンに借り換える
借り換え専用ローンはその名のとおり、借り換え目的のためだけに利用できるローン商品です。
その最たるローン商品が住宅ローン借り換えで、近年は住宅ローン金利の低金利化が進んだこともあり、低金利の住宅ローンに借り換えする方が多くなっています。
住宅ローンは何千万円もの高額借入となるため、数パーセントの金利引き下げに成功すると大きな返済負担の軽減が実現可能ですから、利用しない手はないでしょう。
これと同様にカードローン等の借入残金を低金利先に借り換えることで、返済負担を軽減するために販売されているのが借り換え専用ローンで、下記のようなメリットが期待できます。
・高額借入が期待できる
・低金利が期待できる
高額借入が期待できる
借り換えを検討する人たちに共通して言えるのが、毎月の返済負担が大きいという点です。
もちろんこの返済負担を招いているのは高金利であることが一番の原因なのですが、それに加えて借入額が高額な点も見逃せません。
高金利であっても借入額が数十万円くらいであれば、毎月の返済が負担となることはまずありません。金利差からくる差額が大きな額ではないからです。
しかし、借入額が100万円を超えるようになれば、確実に毎月の返済は負担となってくるでしょう。
そして借り換え時に問題となってくるのが借入額が高額である点です。
通常融資よりもカードローン審査は手続きが簡便と言われていますが、これはあくまで借入額が低い場合のみで、50万円を超える借り入れとなれば借り入れ審査は厳しくなり、一気に審査通過率も低くなってしまいます。提出書類に収入証明書が必要となってきたりするわけです。
よって借り換え時もその額が高額になれば審査は厳しくなり、審査に通らなかったというケースは多くなってきます。
ですが借り換え専用ローンはこういった高額借り換えも想定したローンです。
低金利が期待できる
カードローンは高金利と言われますが、設定できる上限金利は利息制限法という法律によって、下記のように規制されています。
元金10万円未満 | 上限金利20.0% |
元金10万円以上~100万円未満 | 上限金利18.0% |
元金100万円以上 | 上限金利15.0% |
しかし、この上限を超えなければ適用金利をいくらにしようと違法とはならないため、いくらの金利にするかは金融機関の考え一つです。
よって、金利が低くなることを期待して借り換え目的で申し込んだとしても、思ったような金利が適用されず、返済負担を軽減することができなかったというケースも出てきます。
ですが借り換え専用ローンは低金利による借り換えを前提としたローン商品ですから、低金利の適用が受けられる確率は高くなってきます。
借り換え専用ローンでは以上のようなメリットが期待できますが、借り換え後に追加借入できないというデメリットもあります。
借り換え後は返済のみ!
借り換え後も追加借入したいという方は少なくないでしょう。
しかし、借り換え専用ローンは基本的に追加借入はできず、借り換え後は返済のみという商品が一般的です。
中には基準ラインとなる金額を設定して、返済が進み借入残高がその金額よりも低くなれば、その金額分を借入可能としているところはありますが、基本的には返済のみです。家計の状況で新たな借り入れが発生しそうな場合には通常のカードローンで低金利なものに借り換えておくほうが安心はできるかもしれません。
返済負担を軽減して返済を進めることを目的としたローン商品ですから、このスタンスは当然でしょうが、申込時には追加借入が可能かどうかを確認するようにしてください。
今よりも低金利のカードローンに借り換える
借り換え専用ローンではなく、低金利のカードローンを利用した借り換えを利用する方も少なくありません。
この場合は借入限度額が高く、金利も低い銀行カードローンがおススメとなり、借り換え専用ローンと同様に高額借入と低金利借入が期待できます。
また追加借入ができる点も借り換え専用ローンと比べればメリットとなってくるでしょう。
しかし、注意しなければならないのは、審査は決して甘くないという点です。
好条件は期待できるが、審査は厳しい!
申込先の金融機関に借り換え専用ローンが用意されていないということは、基本的に借り換え申込者の受け入れを好ましく思っていないという証とも言えます。
申込者の中には月々の返済にたいして負担は感じておらず、単にカードローンの高金利が気になって借り換えするという方もいますがそういう方は比較的少数派です。多くは毎月の返済が負担になっており、返済が生活を圧迫しているという方が少なくありません。
そういう人たちは、金融機関からすれば返済能力が高い申込者とはいえません。返済不能となる確率の方が高いと判断されるのです。
となれば金利を下げてまで申込者を募りたいというローン商品とはならないため、敢えて借り換え専用ローンとして販売するつもりはないという意思の表れとも言えると指摘する向きもあります。
よって借り換え専用ローンのないところのカードローンを借り換え目的で申し込む際には、あくまでも新規申込として審査が行われるため、審査時には下記の2点が足かせとなり自ずと審査は厳しくなってきます。
・他社借入総額
・他社借入件数
申し込む際の借入希望額は追加借入として審査が進められることになります。
現在の他社借入残金が100万円で、借り換え目的として100万円の借入希望額で申し込めば、200万円の返済があるとして審査が進められるのです。
よって、審査が厳しくなる上、仮に審査に通過できたとしても、希望通りの借り入れができないというケースも出てくるでしょう。
好条件のカードローンを借り換え目的として利用することはできますが、審査条件は厳しく、思い通りの借り入れとならないケースもあるということはよく理解しておいてください。
借り換え専用ローンはどんなものがあるの?
借り換え目的で利用できるローン商品の特徴を理解してもらったところで、実際に借り換えに向いている借り換え専用ローンにはどのようなローン商品があるのか、その概要を紹介しておきましょう。
今回紹介するのは下記4者が販売している借り換え専用ローンです。
・アコム
・プロミス
・アイフル
・東京スター銀行
アコム
アコムの借り換え専用ローンのスペックは下記のとおりです。
商品名 | 借換え専用ローン |
借入上限額 | 300万円 |
金利 | 7.70%~18.0% *100万円以上の場合は7.70%~15.0% |
年齢 | 20歳以上の安定した収入と返済能力を有する |
借入額が100万円以上ならば確実に上限金利は15.0%以下が適用されますが、100万円未満では18.0%の金利設定となるケースも出てきます。
いくらの金利が設定されるのかは審査次第ですが、100万円未満の借り入れでアコムでの借り入れが初めてという場合は18.0%の金利設定となる確率は高くなってくるでしょう。
よって、審査後の金利設定しだいでは金利面での借り換え効果がないケースも出てきます。
またアコムの借り換え専用ローンで借り入れできるのは元金部分のみです。
借り換え時には元金と合わせて利息を一括で返済することになりますが、アコムの借り換え専用ローンで借り換えする際には、その利息を自分で用意する必要が出てきます。
この点はよく理解しておきましょう。
プロミス
プロミスの借り換え専用ローンのスペックは下記のとおりです。
商品名 | おまとめローン |
借入上限額 | 300万円 |
金利 | 6.3%~17.8% *100万円以上の場合は6.3%~15.0% |
年齢 | 年齢20歳以上、65歳以下で安定した収入がある |
スッペック的には先の紹介したアコムとほぼ同等ですが、上限金利が17.8%と若干ではありますがメリットが出てきます。
よって、借り換え額が100万円未満でも、適用金利が消費者金融カードローンでよく見られる18.0%であればアコムとは違い確実に借り換えメリットが得られます。
しかし、0.2%ほどの金利引き下げで得られる借り換え効果は決して高いとは言えませ。
利用するかどうかは金利提示がいくらになるかによって検討することになってくるでしょう。
アイフル
アイフルの借り換え専用ローンは下記の2つが用意されており、そのスペックは若干違ってきます。
- おまとめMAX
アイフルを利用したことがある人向け - かりかえMAX
アイフルを初めて利用する人向け
おまとめMAX
借入上限額 | 500万円 |
金利 12.0%~15.0% | |
年齢 年齢20歳以上で安定した収入がある |
かりかえMAX
借入上限額 | 500万円 |
金利 | 12.0%~17.5% |
年齢 | 年齢20歳以上で安定した収入がある |
今回紹介した大手消費者金融3社の中では一番低金利で、高額借入が可能な借り換え専用ローンです。
とくにアイフル利用者ならば借り換え金額に関係なく、確実に15.0%以下の金利が適用されるので、100万円未満の借り換えでも安心して利用することができます。
しかし、借入上限額が500万円と高額なのに対し、下限金利が12.0%と高金利設定となっているので、100万円を超える高額な借り換えでは逆に高金利となってくる可能性があります。
アイフル利用者で100万円未満の借り換えならばおススメできるローン商品ですが、それ以外の場合には適用金利次第で他社の検討も必要となってくるでしょう。
東京スター銀行
東京スター銀行の借り換え専用ローンのスペックは下記のとおりです。
商品名 | スターワン乗り換えローン(おまとめローン) |
借入上限額 | 1,000万円 |
金利 | 12.5% |
年齢 | 年齢20歳以上、65歳未満で前年度税込年収が200万円以上 |
東京スター銀行の借り換え専用ローンは申込者が給与所得者に限定されているため、申込者は正社員、契約社員、派遣社員のいずれがとなってきます。
また前年度年収が申し込み条件と加えられているなど、今回紹介する中では一番条件が厳しい借り換え専用ローンと言えるでしょう。
しかし、金利は12.5%固定となっているので、特に高金利設定が予想される100万円未満の借り換えでは大きな軽減効果が期待できます。
審査後でないと分からない適用金利が事前に分かっている分、今回の中では最も申し込みやすい借り換え専用ローンと言えるでしょう。